スティーブ・ジョブズ氏永眠。
10月6日の朝、寝ぼけ眼でそのニュースを知った私は全く実感が湧かず、
何やら空虚な気持ちのまま、仕事で忙しい数日を過ごしました。
訃報に関する様々なニュースやブログ記事を読み、改めて過去の映像などをみて、ようやく何かを書こうという気持ちになれました。
ここでは追悼と敬愛の気持ちを込めて、
私自身がジョブズ氏に魅せられ、ファンになるきっかけとなった出来事の一端をメモリアルとして書き記しておきたいと思います。
私がジョブス氏の人間的魅力に取り憑かれたのはやはり彼の個性的なプレゼンがきっかけでした。
それはApple社ではなく、(おそらく1990年代前半の)NeXT Computer時代のものでした(*)。
(私が観たジョブズ氏のプレゼン映像の中では過去最多の視聴回数を誇ると思います)
NeXT時代のジョブズ氏
(*画像はhttp://technology.xin.msn.com/より)
お馴染みの黒タートル&ジーンズではなく、スーツにネクタイ姿のジョブズ氏によるプレゼンは近年のそれよりもずっとアグレッシブでした。
NeXT社の製品は商業的には成功せず、彼にとっては不遇の時代であったと思います。しかし、その振る舞いからはそんなことは微塵も感じられず、エネルギッシュな口調は実に自信に満ちたものだったのです。
“Stay hungry, stay foolish.”
今となっては、その言葉のままの彼がそこに居たのだと思います。
結果、そのプレゼンに魅せられた私は知人のコネクションを使ってNeXTの国内販売代理店であったキャノン社の社内セミナー等に無理やり参加させてもらい、当時の勤務先を説得して高級車の価格に匹敵する高価なNeXTのマシンを述べ3台も購入させたのでした。
決断力・行動力のない私をそこまで動かしたのは、まさしくジョブズ氏がもたらしてくれたパワーによるものであったのだと今更ながら感じる次第です。
そのことをきっかけに、当時は全くの趣味で使っていたMacintoshを仕事にも広く活用するようになり、Appleの製品たちは今では公私共に私の日常において何より欠かせないものとなりました。
NeXTのOSであったNeXTSTEPの血脈は周知の通り今もOS Xの中に生き続けています。
*私が観た当時のプレゼン映像はキャノン社より非売品のVHSテープを特別にお借りしたもので、動画サイトなどを探してみましたが残念ながら見つかりませんでした。
いま、世界中の人たちに悔やまれながら、
また、不遇の時代を乗り越えて、有能な仲間や愛する家族に見送られ、
あなたとっては幸せな旅立ちであったことを願うばかりです。
今一度、心をハダカにしてあなたに贈りたい言葉を探してみましたが、
どれ程思いを巡らせても、ひとつしか見つかりませんでした。
ありがとう!
“If you live each day as if it was your last,
someday you’ll most certainly be right.”
あなたの信念や生き方を、
僅かばかりでも私の残された人生に活かしてゆきたいと思っています。
2011.10.8. Dark局長
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